今回は宮島の大聖院で行われた火渡り式の様子をレポートします。
初めて火渡り式を見たのですが、当日の大聖院は多くの信徒さんや観光客の方が訪れていて異様な熱気。
太鼓の音やご真言、般若心経が唱えられる独特の空気に終始圧倒されっぱなしの1日でした。
火渡り式とは?
火渡り式とは真言密教の儀式で、護摩木を炎の中に投げ入れる護摩法要をした後、火のついたままの炭の上を渡るというもの。
宮島の大聖院では4月と11月の年に2回、この火渡り式が行われています。
赤々と燃える炭の上を叶えたい願いを心で唱えながら裸足で渡るこの儀式。
大聖院では観光客などの一般の方も参加できるようになっています。
まずは護摩法要が行われる
今回の火渡り式は紅葉の時期と重なる事もあって、宮島は朝から大勢の観光客で賑わっていました。
駐車場もどこもほぼ満車。
フェリー乗り場にも乗船客の行列が出来ていたので、宮島に到着してからは一目散に大聖院へ向かいました。
しかし、いざ火渡り式が行われる場所に行ってみると意外にもガラガラ・・。
全く火渡り式が行われる気配がありません。
そうです・・・・・・完全に時間を間違えました・・・orz。
火渡り式というイベント?は朝の11時から始まりますが、最大の盛り上がりを見せる護摩法要や火渡り(火伏法)は13時から。
燃え盛る炎で護摩木を燃やしたり、炭火の上を渡る光景が見たいのであれば、11時に着いたら早すぎですよね・・・(笑)。
そんな訳でしばし時間を潰してから13時前に再び大聖院へ。
すると今度はものすごい人だかり。
大聖院の僧侶の方や修験者(山伏)の方が登場すると、観衆のボルテージも高まります。
儀式が始まると、まずは塩をまき、刀や斧などを使って結界の内と外を清めます。
(もしかしたら結界をはっているのかも・・・?)
そして弥山の消えずの火から移された火を松明に灯します。
その火を使って点火。
すると火柱が上がると共に、辺りにはものすごい煙が立ち込めます。
この燃え盛る炎の中に、参拝者が願い事を書いた護摩木を投げ入れて護摩法要を行っていきます。
下の写真を見れば火柱の高さもわかりやすいハズ。
火柱からの熱風で、近くで見ているだけでもかなり大変です。
写真では伝わりにくい部分もあるので、詳しい護摩法要の様子は下記の動画で。
ついに火渡り式へ
護摩木を全て燃やし尽くすと、今度は丸太で組んだ櫓を崩して火渡り式の準備に移ります。
丸太を取り除くと、赤々と燃える炭となった護摩木の山。
これを平らに広げていきます。
そして吉田座主が弘法大師から伝わるとされる秘術を施し、火渡り式(火伏法)が開始となります。
宮島には大願寺というお寺があるのですが、大願寺は本当に燃え盛る炎の中を渡るTHE火渡り式。
それに比べると大聖院の火渡り式はかなりマイルドです。
一般の方も渡られるので安全に考慮してのことだと思うのですが、赤々と燃えている炭は端っこの方によけてある程度の道を作ってあります。
火渡り式の様子 【動画】
吉田座主、僧侶、修験者(山伏)の方が渡たった後は信者や一般の参拝者の方が続々と渡っていきます。
中には外国人観光客の姿もちらほら。
外国の方は目をキラキラさせて楽しそうに裸足になっていましたが、この日本の儀式は外国の方の目にはどのように映っているんでしょうね?
この火渡りの行列は大聖院に上がる坂の下の方まで続き、全員が渡りきるまでには1時間~2時間くらいはかかるとの事でした。
今回初めて火渡り式に参加しましたが、まず人の多さにビックリです
この火渡り式の独特な雰囲気と熱気は是非とも現地で感じてみて下さい。