突然ですが質問です。

神社の正しい参拝方法って知っていますか?

神社にお参りする時は日々の感謝を伝え、努力していることがあれば、それが少しでもスムーズに進むようにお願いする人が多いと思います。

ただ、以前の私もそうだったのですが、神様にお願い事をする作法も知らずに失礼な方法でお参りをしているという事が結構あります。

今回はそんな失敗をしないためにも、神社にお参りする際の作法やマナーを確認しておきましょう。

過去の私の参拝方法

ある日のお話。

知らない男が、自分の家にチャイムも鳴らさずにいきなり土足で上がりこみ、ずかずかと進んでリビングルームの上座に座ります。

室内でも帽子は被ったままで、おもむろにスマホで写真を撮り始めました。

『やけに偉そうだけど誰だろう?知り合いかな?』と考えていると、その男がいきなり自分にお金を投げつけてきて発した言葉が、

『僕、かわいい彼女が欲しいし、お金も欲しいんで宝くじが当たるように協力してください。』というもの・・・・!?

実際にこんな図々しい男が実際にいたら、大問題ですよね?

実はこれ、神社の正しい参拝方法を知らなかった時の僕の行動を置き換えたもの。

過去の僕は、正にこの通りの事を神社でやらかしていました。

現実ではありえないと思うこの行動ですが、実は神社を参拝する時に私達はこのような致命的な行動をしてしまっている事が多々あります。

いくらパワースポットだ、御利益だと叫んでも、礼儀作法も知らない失礼な人に対して神様が力を貸してくれるわけはないですよね?

私と同じ失敗をしないためにも、神社でお参りする時の正しい方法を確認しておきましょう。

※参拝方法に関しては神社本庁のホームページ等も参考にしましたが、自分流のものも混ざっているので、一応このサイト流の参拝方法とういうことで参考にしてみて下さい。

地域や神社によっては作法が変ることもあるのでその点はご注意を。

鳥居をくぐる時の注意

まず神社に必ずあるのが鳥居。

鳥居は神社の参道の一番外側にあるものから一の鳥居、二の鳥居といい、できれば一の鳥居から順にくぐっていくのが理想です。

鳥居をくぐる時の注意点は、鳥居をくぐる時に必ず一礼すること。

これは結構見過ごしがちですね。

鳥居は人間の世界と神社の聖域を区別する結界の役目があり、鳥居をくぐるということは、神域に足を踏み入れるという事になります。

家に例えると鳥居は玄関になるので、鳥居に気づかないということは、挨拶もせず土足で家に上がっていくようなものです。

なので、神域に足を踏み入れるという意識を持つためにも、鳥居をくぐる時には必ず一礼するようにしましょう。

個人的には鳥居をくぐってからは帽子も脱いだ方がいいと思っています。

私もそうでしたが、観光客が多い神社などでは、自分だけ鳥居の前で立ち止まって一礼するのを恥ずかしく感じてしまうかもしれません。

でも、恥ずかしかろうと何だろうとそれが正しい作法なので、この作法を知ったからには実践していきましょう。

神社の中で歩く場所

神社の参道を歩く場合は真ん中を歩かないように注意します。

参道の真ん中は正中と呼ばれる神様の通り道。

神様の通り道を私達が堂々と歩くということは、他人の家のダイニングテーブルの家主の席にどかっと腰を下ろすようなものです。

なので、参道の真ん中は避けて左右どちらかに寄って歩くようにしましょう。

手水舎(ちょうずしゃ・てみずや)

昔、神社等にお参りする際は、川や湧き水などで体を清めてからお参りするという禊(みそぎ)という習慣があったそうです。

この禊が時代と共に変化し、簡略化されたものが手水舎です。

社殿に向かう前に身を清めるための手水。

この手水で身を清める動作にもきちんとした作法があり、これがきちんとした方法でできるかどうかというのは意外と人から見られています。

若ければまだ許してもらえるかもしれませんが、社会に出て、会社の人たちと神社にお参りに行く際、この手水で身を清める作法を知っているかどうかで、その人の印象が大きく変わってくるはずです。

手水の正しい作法は

  1. まず、右手に持った柄杓で水をすくい、左手を清めます。
  2. 次に柄杓を左手も持ち替えて、右手を清めます。
  3. 再び柄杓を右手に持ち替えて、左手に水をうけてその水で口をすすぎます。
  4. 口をすすいだら左手で口を覆いながら、水を吐きます。
  5. 水の受け皿にした左手を再度清め、最後は柄杓を立てて、残った水を流して柄杓の柄を清めます。

水は途中で汲みなおすことなく、最初に汲んだ水で一連の動作を完了させます。

何度もジャブジャブ水を汲みなおしたりせずに、1度すくった水だけで自分の身を清め、さらに自分の使った柄杓までも清める事ができるという、理にかなった動作です。

間違っても柄杓に口を当てて水を口に含んだりしてはいけません。

この手水舎での作法が当たり前のようにスムーズにできる人は、かっこいいですよね。

参拝の方法

神社の拝殿に鈴がある場合はまず鈴を鳴らし、賽銭箱にゆっくりとお賽銭を入れます。

お賽銭を投げて賽銭箱に入れる人がいますが、本来お賽銭は投げて入れるものではありません。

これは人に物を渡す時に投げて渡してはいけないのと同じで、当たり前の事ですよね。

お賽銭を賽銭箱に入れたら、2回深くお辞儀をして、2回柏手(かしわで)を打ちます。

そして、日々の感謝とお願い事を伝え、最後に深くお辞儀をします。

柏手は邪気を払うという意味もあるので、なるべく良い音がでるように打つのが良いとされています。

出雲大社や伊勢神宮と言った格式の高い神社では参拝方法が異なりますが、基本的には二礼二拍手一礼の神社がほとんどです。

これが基本的な神社にお参りする際の作法です。

どうですか?

意外と間違ってやってしまっている事がありませんでしたか?

お賽銭の考え方

次に私なりのお賽銭の考え方について。

お賽銭は叶えてほしい願いがあるから奮発するというようなものではなく、日々を無事に過ごせている事に対しての感謝の気持ちを表すものだと思っています。

なので、『おかげ様で日々を無事に過ごせています。お礼にこのお金を神社の修繕や、お供え物を用意する費用として使って下さい。』という気持ちで、その時の無理のない範囲での金額をお賽銭箱に入れています。

初めて訪れた神社の場合は『おかげ様で』と思うのは少し違和感があるかもしれませんが、個人的にはこのイメージが1番分かりやすいと思います。

お賽銭は神様に対してのお願いの重要度ではなく、日々のお礼として、神社の維持管理をして下さっているいる方々へ『役立ててください。』という意識を持つのがいいのではないでしょうか?

お参りする時間帯は?

神社にお参りする時間は何時くらいがいいの?

このような疑問を持つ方もいるようですが、基本的に何時以降はお参りをしてはいけないとい決まりはないようです。

ただ、日が昇っている時間帯にお参りをするのが理想とされ、大晦日やお祭りの時を除いては、夕方(日没)以降はなるべく控えた方がいいといわれています。

一般的には日の出から15時くらいまでの時間帯がいいとされています。

ちなみに、厳島神社は時期によっても異なりますが、17時~18時で社殿に入ることができなくなってしまいます。

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まとめ

神社にお参りする際に気をつけたいことを簡単にまとめてみました。

  • 鳥居の前では一礼する
  • 鳥居をくぐったら帽子は脱ぐ
  • 参道の真ん中は通らない
  • 必ず手水で身を清める
  • お賽銭は投げない
  • 柏手はきれいな音を響かせるように打つ
  • 基本は二礼二拍手一礼
  • お願い事だけでなく、日々の感謝も伝えるように

もちろん、全てこの作法にのっとってやらなければいけないとは神社の方も言わないとは思いますが、出来れば作法はきちんとしたいですよね。

先日、弥山の三鬼堂に行った時、帽子を被ったまま勢いよく賽銭を投げ入れて一生懸命お願い事をしている若いカップルがいました。

このカップルのように若ければまだ許されるのかもしれませんが、ある程度の年齢になってこの状態だとさすがに恥ずかしいなと、この時にハッキリと意識するようになりました。

そんなことがあって、今回は自分自身の勉強のためにもと思ってこの記事を書いてみました。

これを機に、これからは自分のマナー向上にも努めていきます。