今回は、宮島観光の要となる嚴島神社の見どころをご紹介していきます。
桟橋からは徒歩で15分くらいで到着します。
途中で表参道のお店などに立ち寄りながら向かっても楽しいですし、海沿いをずっと歩いて向かうのも気持ちが良いですよ。
嚴島神社とは
嚴島神社は海を敷地とした独創的な社殿が特徴。
平安時代の寝殿造りの粋を極めた名社です。
島全体が世界文化遺産に登録され、日本三景の一つでもあります。
また、建造物の多くが、国宝や重要文化財に指定されています。
厳島神社は推古天皇の時代(593年)に作られた神社。
それを平家の守護神として尊崇し、現在の海の上に浮かぶ廻廊をつないだ社殿に整えたのが平清盛です。
では、なぜ、わざわざ海に神社が建てられたかわかりますか?
昔から宮島は島全体が「神の島」と崇められていたので、御神体を傷つけてはいけないと陸地ギリギリのところに社殿が建設されたのです。
当時は人が住むことが許されず、鎌倉時代の後期までは嚴島神社の関係者さえも島には住めなかったそう。
本当に遠い昔から、大切に信仰されていた場所だと思うとより神秘的に感じますよね。
嚴島神社のシンボル、大鳥居
神社を目指して海沿いを進んでいくと目に入るのが、嚴島神社のシンボル大鳥居!
宮島の風景といえば海に浮かぶこの大鳥居ですよね。
奈良の大仏とほぼ同じ高さの16m、重量は約60tもあります。
海底に深く埋まっていると思われがちですが、実は鳥居そのものの重みだけで自立しているんです。
それでも、地震や台風に見舞われても今まで一度も倒れたことがないというから驚きですよね。
干潮の時は、嚴島神社の出口の方から、歩いて大鳥居に近づくことができます。
海に浮かぶ大鳥居を間近で見れるチャンスなので、潮が引いていたら是非行ってみてください。
干潮時と満潮時では、印象がガラリと変わる嚴島神社。
午前中から夕方までゆっくりと宮島を観光して、どちらの風景も楽しむのがオススメです。
では早速、嚴島神社の見どころについて紹介していきます。
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拝観料と拝観時間
厳島神社は元旦以外は6時半に開門し、時期によって閉門時間が変わるのでチェックしておいてくださいね。
月日 | 閉門時間 |
---|---|
1月1日 | 18時30分 |
1月2日~1月3日 | 18時30分 |
1月4日~2月末日 | 17時30分 |
3月1日~10月14日 | 18時00分 |
10月15日~11月30日 | 17時30分 |
12月1日~12月31日 | 17時00分 |
拝観料は以下の通り。時間があれば宝物館との共通券もおすすめです。
個人/団体 | 成年/学年 | 神社 | 宝物館 | 共通券 |
---|---|---|---|---|
個人 | 大人 | 300円 | 300円 | 500円 |
高校生 | 200円 | 200円 | 300円 | |
中小学生 | 100円 | 100円 | 150円 | |
団体 各50名以上 |
大人 | 250円 | 250円 | 400円 |
高校生 | 150円 | 150円 | 200円 | |
中小学生 | 70円 | 70円 | 100円 |
入り口で拝観料を払ったら、まずは入り口の手水舎で手と口を清め、嚴島神社を参拝しましょう!
圧巻!朱塗りの廻廊
嚴島神社といえば、朱色の廻廊が印象的ですよね。
全長は東西あわせて260 mもあるとても長い廻廊です。
潮の満ち引きにも耐えれるよう、床板は釘を使っておらず、板と板の間に隙間を作るなど海の上に建つ建物を守るための様々な工夫がされています。
時には荒れ狂う海の中に建ち、現在でもこうやってその姿を維持できているのはものすごい技術が詰まっているからなんですね。
最初のご利益スポット、客神社本殿
入り口から歩いてすぐ左手にある、最初の見どころは「客(まろうど)神社本殿」です。
神社で行われる祭典は全てここから始まるという重要な神社なので、必ずお参りしましょう。
天忍穂耳命[あめのおしほみみのみこと]活津彦根命[いきつひこねのみこと]・天穂日命[あめのほひのみこと]・天津彦根命[あまつひこねのみこと]・熊野櫞樟日命[くまのくすびのみこと]の五男神が祀られています。
農業や縁結びにもご利益があるとされています。
干潮の時だけ現れる鏡の池
客神社本殿のすぐ横には、干潮の時に見ることができる、嚴島八景の一つ「鏡の池」があります。
この「鏡の池」は池の地下から清水が湧き出ており、潮が引くとその部分だけ水をたたえている様子が手鏡のように見えることからそう呼ばれています。
月が水面に映る姿はとてもロマンチックな風景で、秋の月とともに詠まれた歌が多く伝わっています。
お待ちかねの嚴島神社本殿
いよいよ嚴島神社本殿です。
本殿に祀られているのは、美女三姉妹、「宗像三女神」。
正式には「むなかたのみはしらのひめがみ」と言います。
参拝の作法は、二拝二拍手一拝。
二拍手の時にお願い事をしましょう。
一番有名なご利益は、海上をはじめとした交通安全です。
そのほかにも、商売繁盛、家内安全、心願成就など。
平清盛や豊臣秀吉などが熱心に参拝した神社とだけあって、必勝祈願もご利益があります。
お守りやおみくじなどは、本社を少し超えたところで販売しています。
御朱印帳をお持ちの方は、300円で御朱印をいただけます。
嚴島神社の御朱印帳は1000円です。
神社の開門は6時半ですが、それらの受付は8時~8時30分くらいにならないと始まらないので、早朝に参拝する方は気をつけましょう。
写真スポット!高舞台
そして本殿から順路に沿って行くと、嚴島神社、随一の写真スポットでもある高舞台があります。
海に浮かぶ大鳥居が真正面に見える場所です。
ここでは舞楽が行われています。舞楽とは、楽による舞踊のこと。
12世紀後期、平清盛の時代に盛んに奉奏され、今でもお正月や季節の祭事の際に舞われています。
二十数曲が嚴島神社に伝承されているそうです。
ちなみにこの高舞台は四天王寺の石舞台・住吉大社の石舞台と共に日本三舞台と言われています。
大鳥居をバッグに記念写真を撮る方も多く、見逃せない写真スポットです。
唯一無二の能舞台
順路を進み西廻廊から海側を臨むと、「能舞台」が見えてきます。
海上の能舞台なんて、唯一無二の存在です。
カッコ良すぎますよね。
日本でたった5つしかない重要文化財に指定登録されているのも頷けます。
嚴島神社で踊りが奉納されるようになったのは、毛利元就の時代だと言われています。
この能舞台は海上という立地柄、舞台の床下に音響効果の装置を付けることができないため、床に弾力を持たせることで音響効果を最大限に演出する、という工夫がされています。
先人の知恵は素晴らしいですね。
誰も渡れない!?反橋
そして、出口の方に向かって行く左手に、とんでもなく反っている橋があります。
その名も反橋(そりばし)。
1557年に毛利元就と毛利隆元が再建した橋です。
昔は天皇の遣いが参拝するときに使われており、別名を「勅使橋」と言います。
写真だとイマイチ伝わらないのですが、実際に見てみると、滑り台のように転がってしまいそうなくらい、本当に急なんです!
こんな橋、渡れるの!?とびっくりしたんですが、実際に渡る時には仮設の階段がかけられたそうです。
国内の重要文化財の指定を受けている18つの橋の中で最古のものという、大変貴重な橋です。
現在は渡ることはできませんが、とても優美な姿です。
反橋を過ぎたらそろそろ出口。
嚴島神社の参拝順路は一方通行なので、入り口に戻ることはできません。
干潮の時にはこの出口付近から、大鳥居まで近づくことができるので、是非行ってみてくださいね。
まとめ
日本屈指の名勝、嚴島神社の見どころについてまとめてご紹介しました。
歴史を重ねた神秘的で美しい建造物を見るだけでも感激しますが、平家物語などで歴史を深く知ってから参拝すると、また違った楽しみ方ができますよ。
最後に、大鳥居についてのお知らせです。
2019年の夏から、老朽化した大鳥居の修繕工事がおこなわれており、大鳥居はシートに覆われているので、朱色のあの姿を見ることができません。
計画では、2020年8月に工事が終了する予定です。
その代わり、修繕工事中のかなり激レアな姿を見ることができます!
夜もライトアップされており、カッコいいですよ。