宮島のメイン通り商店街を1本奥に入ったところにある町屋通り。
その町屋通りに古き良き時代の面影を残し、とても懐かしい感覚になる佐々木文具店があります。
今回は古くから宮島で使われているあるモノを購入するためにこの佐々木文具店に行ってきました。
レトロな雑貨屋さん
当日はかなり冷え込みが厳しかったですが、町屋通りの佐々木文具店に到着。
文具店という名前にはなっていますが、店内はレトロな雑貨がいっぱい。
雑貨だけでなく食器なども販売していて、お土産というより自分用に買って帰りたくなるオシャレな商品が並んでいます。
食器類やグラスもこの通り。
お茶碗にするには少し小さいけど、ちょっとした料理の盛り付けに使えるサイズ。
和のテイストが好きな人が欲しくなるようなデザインのものばかりです。
店内には他にもかわいい小物がが沢山あるので、雑貨好きの人には是非立ち寄ってもらいたいお店です。
お店の商品には1つずつ手書きのポップが貼ってあって、店内の雰囲気もとても温かいものがあります。
そして今回の目的だったのがコレ。
宮島で古くから使われている『幸紙(さいわいがみ)』と呼ばれる魔除けのお守りです。
江戸時代の中頃に大火事があった宮島で火除けや厄除けのために作られるようになり、今でも神棚や玄関、井戸に貼って使用されています。
このデザインは宝珠という宝の玉から火焔の炎が上がっている様子をイメージしたもの。
弥山の霊火堂の消えずの火と宝珠を合わせたものだとされているようです。
ご主人のお話によると、昔は宮島のそれぞれの家庭で版画を使って刷っていて、デザインもその家庭によって微妙に違っていたそうです。
私は町屋通りを歩いている時にこの幸紙の存在を知ったのですが、おそらく観光で表通り商店街を歩いているだけだったら知りえなかった事。
宮島に昔から住む人たちが受継ぐ伝統が色濃く残っている町屋通りだから得らた情報でした。
こういった慣習を大事にするって何か好きなんですよね。
実際に昭和初期に使われていた版木を見せてもらったのですが(写真撮り忘れたけど)、その使い込まれた版木を見ていると、新年を迎えるにあたって幸紙を刷る人達の姿が浮かんでくるようでした。
今は全て機械での印刷になってしまったそうなのでそれは少し残念ですが、それでもこうして受け継がれていく慣習って大切ですよね。
この幸紙の事についてご主人が色々と教えてくださったのですが、こうして宮島の昔の話を聞けるのはとても貴重な経験。
色々な知恵や知識を優しく教えてくれるご主人の話は本当に勉強になりました。
という訳で、厄除けのために我が家にも一枚購入。
新たな気持ちで頑張ります。
佐々木文具店
- 住所 広島県廿日市市宮島町527-3 (町家通り)
- TEL 0829-44-0273
- 営業時間 9:00~18:00
- 休業日 不定休